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“世界一亀が産卵する島”へ

今年、2017年の夏休み家族旅行はボルネオに行ってきました。

ボルネオ島は巨大な島で、マレーシア、インドネシア

ブルネイの3か国で領土を分かち合っています。

 

今回訪れたのはボルネオ島の右上あたりの港町、

サンダカンの沖合に浮かぶマレーシア領のセリンガン島、

別名タートルアイランド(亀島)。

その名の通り、WWFが認めた「世界一亀が産卵する島」

なのです。

 

子どもに亀の産卵を見せてあげたい!・・・と

いう思いももちろんありますが、私自身亀の

産卵の瞬間ってテレビでしか見たことないので

実際にこの目で見てみたい!

その舞台が「世界一亀が産卵する島」って

最高じゃないかな?と思ってメインの目的地の

一つにしました。

 

サンダカンからは高速ボートで50分ほど。

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途中、水上集落も見られます。

(猛スピードでかっ飛ばしてるので撮影しにくい!)

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サンダカンから眺めるスールー海って、生活排水で

かなり汚れていて、あまりキレイではないのですが

セリンガン島に近づくにつれ、海の色はどんどん

美しさを増していきます。

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セリンガン島に到着。

何この海の色は!?

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泳いでいいビーチのエリアは決まっています。

さらにビーチに居られるのは日没18時まで、など厳格なルールがあるので、そういった説明を受けます。

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お部屋は・・・うーん、必要最低限という感じです。

いいんです。ウミガメ観察のため1泊するだけだから。

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とはいえ、綺麗な宿しか泊まったことのない小3の長男は、

部屋を見て沈黙。

軽くカルチャーショックを受けていました(笑)

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早速ビーチへ。

ここは少し行けばフィリピンという場所。

遠浅のビーチは最高に美しい!

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一度水着に着替えてこようと部屋に

帰る途中、レンジャーの方に会いました。

フレンドリーな3歳次男が「Hello~!Bye~!」なんて

声をかけたら「Baby turtleは見たか?」と聞かれました。

「え?見てない」というと、手招きされ、レンジャー小屋の

そばの砂地に連れていかれました。

そこをレンジャーの方が手で掘ると・・・

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えー⁉

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信じられない光景が!

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ぐっちゃり出てきましたよ。

パタパタ歩く姿がもう・・・か、かわいすぎ!

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こんな炎天下で海にかえしちゃっていいの⁉と

思いつつ、大興奮。必死で写真を撮りました。

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うちら家族が独占しちゃっていいのでしょうか⁉

ラッキーすぎる出会いでした。

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元気でね〜!!

数十年後、またいつかここに戻ってきて

卵を産んでくれますように。

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レンジャーにお礼を言って、水着に着替えて再びビーチへ。

1泊だからと悩んでシュノーケリングセットを

持ってこなかったことを後悔。

有料レンタルもありましたが面倒だったので(笑)

子どもの水中メガネをかわるがわる使い、

息を止めて水中観察。

軽~くあたりを泳いでみただけで、普通に

色とりどりの熱帯魚やニモ(カクレクマノミ)、

凶暴なゴマモンガラなんかも見つけました♪

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ウミガメが産卵に来るくらいなんだから、

そりゃ海の中もすごいはずですよね。

f:id:yokubukashoko:20170918141453j:imagef:id:yokubukashoko:20170918141512j:image

この島ではウミガメの保護活動が行われています。

ウミガメの卵を採取すると、このように埋めて網で覆い、

天敵のオオトカゲ(島で見かけたけど、大きい図体の割に

素早い動き!)や鳥から守ります。

 

宿泊ゲストは夕ご飯の前に、ビデオをみたり、

展示物を見て、ウミガメ保護の歴史を学びます。

 f:id:yokubukashoko:20170918142719j:imagef:id:yokubukashoko:20170918142748j:image 夕ご飯の後は、ウミガメ産卵観察の待機タイム。

宿泊者は2チームに分けられ、レンジャーに

呼ばれるのをひたすら待ちます。

20時くらいから思い思いに食堂で時間を潰します。

うちは子どもたちが夜中まで絶対に持たないので、

最初のチームがいい…と訴えたところ、

「中国系の団体さんが一緒でいいなら」とのこと。

チャイニーズ、しかも、だんたい…そのワードに

一瞬ひるみそうになりましたが、とにかく早い方!

との希望が通りました。

 

さて、実際にカメが上陸、産卵して呼ばれるのは

いったいいつになることやら。

星空を見たり、しりとりをしたり、これまで撮った

写真を見たり、もうすぐじゃない?と希望的観測で

励ましたりと、子どもたち、もう限界!?と

ドキドキしながら耐えること約1時間。

ついにその時が来ました。

 

「行くぞー!」とレンジャーが呼びにきたと同時に、

カメラと懐中電灯を持って我がファミリー、

砂浜まで猛ダッシュ!

某団体さんに負けるわけにいかないので(笑)

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いましたいました!

アオウミガメです。

子どもたちとともにベストポジション(亀のお尻側)

最前列をキープ。

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ピンポン玉のような卵が深く掘られた穴に

次々と産み落とされていきます。

半透明で綺麗…。

じっくり観察することができました。

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よく、「産卵の時涙を流す」と言いますが、

この亀さんは泣いていませんでした…。

ちなみにアレは、塩分の排出らしいですね。

 

この母亀には、タグが付いていて、2年前にも

産卵に来たそうです。

サイズを計測して、またタグをつけ、

レンジャーが卵を採取します。

この亀、何個の卵を産んだと思いますか?

95個だそうです。

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一度にそんなに産むんですね!

でもそのうち、大人になり、産卵のためここに

戻ってこられるのは1匹くらいとのこと。

自然の厳しさを感じずにはいられません。

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このあと採取した95個の卵を保護のため

埋める様子もみんなで見守ります。

2017年8月7日、95個、と記録された札も

一緒に立てられます。

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続いては、孵化した亀の赤ちゃんを海にかえす

プログラム。

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すでに昼間、明るいところでその様子は

見せてもらっていたので、この様子はがっつくことなく、

余裕を持って見られました(笑)

もう、真っ暗で、ライト禁止なので、iPhone撮影では

ひどいものですよ。すみません…。

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赤ちゃんガメって、月明かりを目安に海に

進むらしいのですが、レンジャーが海の方に立って

こっちだよ〜とばかりに月明かり代わりに

バリバリ懐中電灯照らしてます。

ちょっと笑えました。

 

最後の一匹がちゃんと海に入るまで、みんなで見守り、

この夜は解散。

かなり遅い時間になってしまいましたが、

子どもたちも最後まで何とか耐えられて良かった…

2人とも、産卵シーンにはすごく食いついていたのが

意外でした。

ずっと覚えてくれているといいな。

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翌朝、こういうインフォメーションが食堂前の

モニターに出ていて、昨夜上陸したウミガメの数、

産卵した数などを知ることができます。

昨夜8月7日は・・・

20匹が上陸、うち17匹が産卵、1182個の卵を保護

したようですね。

 

基本的にゲストがこの島に宿泊するのは1泊だけ。

なぜならほぼ確実に産卵を見られるからです。

それが果たして何時になるかは運次第ですが…。

 

約20部屋ほどしかないため、ハイシーズンには

予約を取るのが困難。

現地のエコツアー会社によると、「希望する日が

あるなら、最低半年前には予約を」とのことです。

ちなみに私は去年11月・・・9カ月前に予約していました。

 

こんな素敵な観光資源があるというのに、

実は2017年の夏の時点で、マレーシアサバ州

北東部沿岸は日本外務省の渡航中止勧告エリア

近いがゆえに、フィリピンの武装勢力が侵入してきて

身代金目的の外国人誘拐を繰り返しています。

もちろん情勢がよくなかったらキャンセルか延期も

視野にウォッチしていましたが、

去年12月のマレーシア軍による掃討作戦以来、

特に事件は起きていなかったので決行しました。

なので本来家族旅行で行くべきではない場所かも

しれません。

普通、日本人は行かないと思います。

実際、セリンガン島にこの時私たち以外、

日本人は泊まっていませんでした。

ただ、この島でこれまでに事件が起こったことは

ありませんし、武装警察がちゃんと島内の警備を

してくれているので、一切不安を感じずに

過ごせました。

 

早く平和になって、危険情報レベルが下がることを

願ってやみません。